マダニによる感染症

2015/06/27

こんにちは!お元気でしょうか?
人も動物も食欲が落ちてきますが、夏バテしないように気をつけてくださいね

今回はマダニについて書きたいと思います。
2013年、マダニにかまれて発症する重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
による死亡者が出ました。
被害は西日本だけでしたが、2014年3月、厚生労働省研究班の調査で、
SFTSウイルスを保有するマダニは全国に広がっていることが判明しました。

☆重症熱性血小板減少症候群(SFTS)☆
マダニにかまれたことで発症するウイルス感染症。
血液を固める血小板と白血球が低下し、死に至ることもある。
マダニにかまれてもSFTS発症はまれだが、
まだワクチンも治療法もないので致死率が高い。
ただし、飛沫感染、空気感染はなく、SFTS患者のそばによっても感染はしない。
症状・・・発熱、全身倦怠感、下痢、嘔吐など
※ダニの活動が活発になる春から秋は要注意。

≪SFTSの原因になるマダニ≫
日本には47種類のマダニが生息しているが、
ヒトにSFTSウイルスを感染させるのは『タカサゴキララマダニ』と
『フタトゲチマダニ』の2種類と考えられる。
成ダニは4~5ミリで血を吸うと1センチくらいになる。

≪予防≫
SFTSの原因となるマダニは、シカやイノシシがいるような野山に生息するので
そうした地域で農作業する際や、山歩き、キャンプのときは、
肌を露出しない事が重要。
・首にはタオルを巻くかハイネックのシャツを着用
・シャツのそで口は手袋や軍手をする
・ズボンの裾は靴下や長靴の中に入れる
・野外から帰ったら体にマダニがついていないか確認
・なるべく早くシャワーや入浴をする
・着ていたものは、すぐに洗濯、天日干しする

≪処置法≫
かまれても必ずSFTSを発症するわけではないので、落ち着いて対処する。
24時間以内ならピンセットで取り除ける場合が多い。
1、肌についているのを見つけたら
ピンセットで皮膚に近いところから挟んで垂直に抜く
2、黒いとげがのこっていたら
黒いとげのようなものや虫体の一部が残っていたら
1~2日以内に皮膚科または外科の受診
3、熱・吐き気・嘔吐・下痢・全身倦怠感などの症状が出たら
内科へ行き、マダニにかまれたことを必ず伝える

マダニによる感染症には日本紅斑熱、ライム病、つつがむし病などもあります
症状はSFTSとほぼ同じで区別がつきにくいですが、こうした細菌感染症なら
既存の抗菌薬で治療ができます
SFTSの予防についてはワクチンの研究も始まりましたが、現時点では
かまれないようにするしかないようです(゚ロ゚;)
動物だけでなく人も十分注意したい感染症ですね