健康診断とは
2015/12/10
こんにちは!
前回は健康診断がなぜ必要かという話でしたが、
今回は健康診断でおこなう内容について紹介したいと思います。
≪検査項目≫
☆身体検査☆
問診のほか、視診(目、耳、歯etc)、触診(関節や骨、腹部臓器の異常etc)
聴診(心臓、肺、腸の音etc)など五感を使った基本的な検査です。
☆血液検査☆
血球検査では、貧血・脱水・感染・炎症・止血機能を確認します。
また、生化学検査では、主に肝臓・腎臓などの障害・栄養状態の確認・
代謝に問題がないかの確認をします。
☆レントゲン検査☆
胸部や腹部の臓器を映し出すことで、身体検査や血液検査では
分かりにくい異常を確認します。特に骨や関節の異常を調べるには有効であり、
さらに大きさの比較も容易なため心臓拡大なども発見しやすい検査です。
☆超音波検査☆
レントゲン検査ではわからない臓器の内部構造を知ることができます。
心臓、肝臓、胆嚢、脾臓、腎臓、副腎、膀胱、胃腸、膵臓など、
各臓器の異常や疾患の発見につながります。
☆心電図☆
心臓の電気的な活動を波形によって調べることができるので、
不整脈を見つけるためには優れた検査法です。
☆血圧測定☆
動物の場合、あまり一般的に測定されませんが重要な検査項目の一つです。
低血圧を示す場合には、全身状態が悪く命にかかわる可能性があり、
また高血圧を示す場合は、失明の危険性や他の臓器へのダメージの危険性があります。
☆尿検査☆
泌尿器疾患の検査として非常に重要な検査です。
初期の腎不全、腎臓そのものの病気を知ることもできます。基本の尿検査では、
主に炎症、感染、尿の濃さ、糖尿、腎臓機能の働きなどを確認できます。
☆糞便検査☆
寄生虫感染の検出だけではなく、未消化物の有無や
脂肪分の有無なども見ることができます。
☆ホルモン検査☆
甲状腺、副腎などのホルモンバランスをチェックし、機能異常をチェックします。
年齢とともに発生リスクが高くなる「甲状腺機能亢進症」「甲状腺機能低下症」を
早期に発見することができます。
☆その他☆
耳、皮膚、眼、口腔内、バリウム造影検査など
↓このようなデータがあったのでご紹介します↓
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健康診断で一項目でも異常が認められた子
ジュニア~アダルト犬(6歳以下) 54%
シニア犬(7歳以上) 72%
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このことからも定期的な健診の大切さ、特にシニア犬と呼ばれる
7歳以上の子にはぜひ受けていただきたいと思います。
秋の健診は、春の予防シーズンで病院が混雑する時期に比べて、
結果をゆっくりとお話できる時間の余裕もあるのでそういった点でもオススメです。
秋の健康診断
2015/12/05
こんにちは12月に入りましたがいかがお過ごしでしょうか?
忙しい時期ではありますが、今回は秋の健康診断についてお知らせします。
なんとなく元気がなかったり食欲が落ちてきたり、体の不調を感じている子はもちろん
元気いっぱいな病気知らずな子も秋の健康診断をしてみてはいかがでしょうか?
私たちの思っている以上に速いスピードで年齢を重ねていくわんちゃん・猫ちゃんに
とって年一回の健康診断や、一日ドックを行うことは病気の早期発見にもつながります。
≪猫ちゃんの健康診断について≫
わんちゃんの健康診断を依頼される飼い主さんに比べて猫ちゃんの健康診断をされる方
は少ないと感じるのでもっと多くの猫ちゃんにも健康診断をしていただきたいと思います。
猫ちゃんは我慢強く、痛みや不調を訴えることもあまりしないので、飼い主さんがギリ
ギリまで不調に気付きにくい傾向があります。
血液検査では、食事直後に測定するとコレステロールや中性脂肪、血糖値なども高めに
でたり、病院嫌いな猫ちゃんは採血時に興奮しているとグルコース値が上昇することも
あります。
適正な条件下で検査できるとは限らないので数値の読み取りには食後の経過時間や検査
時の状態も参考にする必要があります。
≪健康診断をするメリット≫
定期的に健康診断を受けるメリットは、その子の健康時の検査数値を把握しておけるこ
とです。
一般的な基準値に当てはまらない子もいるので、健康時のデータを把握しておくこと
で、例えば普段から肝臓の数値が高めだと分かれば一回の検査で異常値が出たからと
言って再検査をしなくてすみます。
また、この秋の健康診断シーズンに行うと通常よりも安い値段で健康診断ができます。
≪健康診断で発見される病気≫
*皮膚の病気(アレルギー性皮膚炎、外部寄生虫、腫瘍など)
*耳の病気(外耳道炎など)
*眼の病気(角膜炎、白内障など)
*口腔内の病気(口内炎、歯石など)
*消化器系の病気(肝機能障害、腸管の腫瘍など)
*泌尿器系の病気(腎不全、膀胱炎など)
*心臓の病気(僧帽弁閉鎖不全など)
*その他の病気(子宮蓄膿症、脊椎の病気など)
病気になってからではわんちゃん・猫ちゃんがつらいだけでなく飼い主さんも様々な面
での負担が大きくなってしまいます。
この機会に健康診断をして、日ごろの健康チェックを心がけることで末永く幸せな生活
につなげていきましょう。